ヘレナと辻信一から:2019「しあわせの経済」国際フォーラムへのお誘い

どうしたら、世界はもっと幸せな場所になるでしょう!?

人類が今直面している数々の危機は、みな密接につながっています。地球温暖化から金融メルトダウンの危機まで、感染症のように広がる鬱病、不寛容、憎しみから、全体主義的な勢力の台頭と民主主義の衰退まで・・・。これらすべての事態が私たちに警告しています。今こそ社会に深く、大きな変化が必要だ、と。

ますます多くの人びとが、グローバル経済こそが問題の根源にあることに気づき始めています。今や経済というシステムそのものを変えることこそが、人類の最も緊急な課題となっているのです。

私たちはこう考えています。数々の危機がつながっているように、それを解決する方法もまたつながっている。そして答えは今までと根本的に異なる考え方の中にある、と。経済を成長させよう、成長しているように見せかけよう、という虚しい努力を続けるかわりに、私たちは、人間にとっての、そして自然界にとっての真のニーズ、つまり、本当に大切なことにこそ意識を集中するべきです。まずは、自分たちが自然界の一部であり、自然に支えられてこそ生きられる存在であることを思い出すこと。そして、自分たちがいかに切実にコミュニティを必要とする存在であるか、ということに気づき直すことです。

今こそ、私たちの経済活動をグローバルからローカルへと大きく転換し、経済という仕組みそのものを、もう一度自分たちの手に取り戻す時です。そのために、グローバル化へと進んできたプロセスを巻き戻すような政治的な改革に着手しましょう。その一方で、地域により健全な生態系やコミュニティをよみがえらせるためのローカリゼーションを進めるのです。

ローカリゼーションは、生態系にも、社会にも、そして個々人にも“癒し”をもたらしてくれるでしょう。ローカル経済は、壊れかけた住民同士のつながりを、また人間と自然界とのつながりを修復する役割を果たすでしょう。こうしてよみがえるつながりは、私たちの幸せな人生のためばかりではなく、私たちの生存のために不可欠なのです。

 

「しあわせの経済」国際フォーラム2019呼びかけ人代表

ヘレナ・ノーバーグ=ホッジ

辻信一

Local is Beautiful「しあわせの経済」国際フォーラム2017 日本開催に向けて

Local is Beautiful「しあわせの経済」国際フォーラム2017 日本開催に向けて

その著書『懐かしい未来』や映画『幸せの経済学』で世界的に著名なヘレナ・ノーバーグ=ホッジを中心とする国際的な運動「幸せの経済」にぼくも参画し、その国際会議にもいくつか参加してきました。グローバル経済が世界中に深刻な問題を引き起こす中、マスコミにはなかなかとりあげられませんが、この運動が提唱する「ローカリゼーション」という流れが世界各地で強まり、いよいよ世界的な潮流となってきています。

そのヘレナと相談し、この11月に、世界各地で開催されてきたこの「幸せの経済」会議を今年は日本に招聘することにしました。ぼくも、環境運動家として、また一人の市民として、現在の、大企業だけのためのグローバル経済から、すべての人々のためのローカル経済への大転換なしに、未来はないと思っています。なんとか、「ローカリゼーション」という流れを日本でもつくりたい。そのために、この会議をひとつの梃としたいのです。

11月11日、12日の両日、場所は東京です。場所は両日ともおさえてあります。その前後には、他の地域で連動して、催しをもつ、また国内外のゲストが個別に話をする機会をつくることも考えたいと思います。

海外からはヘレナ、サティシュ・クマールなどのほか数名、またローカリゼーションで成果をあげている自治体の長(イギリス、ブリストル市の元市長)などをおよびする予定です。

きっと国際的に注目される会議になると思います。学生、地域活動家のほか、無印良品、パルシステム、城南信用金庫などの企業と実行委員会を立ち上げ、日本の中のいくつかの地域や自治体にもローカリゼーションのモデルとして、注目し、会議ではそれを世界に向けて発信したいと思います。

11月までの10ヵ月間で、各地でローカル化の議論を深め、積み上げたものをまとめて、世界に向けて発信することができればよい、と考えています。世界中で勢いを増しているローカリゼーションですが、まだまだ日本の動きは世界から孤立しているようです。

ローカル化とは、孤立のことではありません。ローカル化をめざす世界中の地域がつながって、連帯する。それこそが本当の意味でのグローバル化ですし、そこにこそ、現在の大企業によるグローバル化にのみ込まれることなく、それを乗り越えていく道もあるのだと思います。

このプロジェクトに、ぜひ、なんらかの形で、スローでローカルでハッピーな新しい経済の担い手たちに関わっていただきたい。そのためにどんなことが可能か、ぜひご一考願えれば幸いです。

辻信一